Search Consoleで「表示されているのにクリックされない」ページを見つけてSEO改善した話
Search Consoleで表示回数1,077回・CTR0.2%・平均掲載順位9.4位の料金ページを発見。実際の検索クエリから、タイトル・H1・導線・既存記事の改善優先順位を決めた実例を紹介します。
SEO改善をしようと思ったとき、
「次はどんな記事を書こう」
から考えることがよくあります。
うにラボで運営している「ABCクッキング攻略ノート」でも、最初は新しい記事を増やすことをかなり意識していました。
ただ、Google Search Consoleのデータをきちんと見てみると、
新しい記事を書くより、すでに検索結果へ出ているページを直した方がよさそう
な場所がいくつも見つかりました。
特に分かりやすかったのが料金関連です。
ある集計期間では、料金ページ /pricing-master が、
- 表示回数:1,077回
- クリック:2回
- CTR:0.2%
- 平均掲載順位:9.4位
という状態でした。
Googleにはかなり表示され始めています。
でも、ほとんどクリックされていません。
今回はSearch Consoleの数字を見ながら、
「何を書くか」ではなく「どこから直すか」を決めた
ときの考え方をまとめます。
まず見たのは「アクセスが多いページ」ではなかった
Search Consoleを見ると、ついクリック数の多いページに目が行きます。
もちろん、それも重要です。
でも今回特に見たかったのは、
表示されているのにクリックされていないページ
でした。
すでにGoogleが検索結果へ出してくれているなら、
- 検索意図とのズレ
- タイトル
- description
- ページ内容
- 検索語とページ内の言葉のズレ
などを改善することで、今ある表示回数をクリックへ変えられる可能性があります。
まだほとんど表示されていないページをゼロから育てるより、改善箇所として分かりやすいからです。
料金ページは「順位9位台・表示1,000回超・CTR0.2%」
特に目立ったのが料金ページでした。
/pricing-master
は平均掲載順位が9.4位。
検索結果の1ページ目付近にはいます。
表示回数も1,077回ありました。
それなのにクリックは2回です。
CTRは0.2%。

料金ページ /pricing-master のSearch Console実績。1,077回表示され、2クリック、平均掲載順位は9.4位でした。
この数字を見たとき、
「順位が低すぎて誰にも見られていない」
というより、
「見える位置にはいるのに、選ばれていない」
と考えた方が自然でした。
クエリを見ると、さらに分かりやすかった
ページ単位だけでなく、検索クエリも見ました。

Search Consoleのクエリ別データ。料金系キーワードは平均9〜10位前後まで表示されている一方、クリック数はまだ少ない状態でした。
料金関連では、たとえば、
「abcクッキングスタジオ 料金」
が、
- 表示回数:1,278回
- クリック:3回
- 平均掲載順位:9.4位
でした。
ほかにも、
「abcクッキング 料金表」
は、
- 表示回数:566回
- クリック:5回
- 平均掲載順位:9.6位
「abcクッキング 料金」
は、
- 表示回数:393回
- クリック:0回
- 平均掲載順位:9.9位
でした。
つまり、
「ABCクッキングの料金を知りたい」という需要自体は、すでにかなり拾えている
ことが分かります。
問題は、その検索結果から十分クリックされていないことでした。
逆に、少ない表示でもクリックされている検索語もあった
比較すると面白かったのが、
「abcクッキング クーリングオフ」
です。
このクエリは、
- 表示回数:86回
- クリック:12回
- 平均掲載順位:6.3位
でした。
料金系ほど表示回数は多くありません。
でも、86回表示されて12回クリックされています。
単純計算するとCTRは約14%あります。
これを見ると、
表示回数が多いことと、検索結果で選ばれていることは別
だとかなり分かりやすくなります。
料金系は需要が大きい。
一方で、検索結果での取りこぼしも大きそうです。
だから改善余地があります。
「順位を上げる」だけを目標にしないことにした
SEOというと、
「10位を5位にする」
「3位以内を狙う」
と順位だけを見がちです。
でも今回の料金ページの場合、仮に9位から7位になっても、検索結果でクリックされなければアクセスはそれほど増えません。
そこで、
掲載順位
だけでなく、
表示回数 × CTR
を見るようにしました。
特に、
- 表示回数が多い
- すでに10位前後まで来ている
- でもCTRが低い
というページは、改善優先度を高くしています。
検索ユーザーが実際に使っている言葉へ寄せた
Search Consoleを見るメリットのひとつは、
自分たちが使いたい言葉ではなく、検索している人が実際に使っている言葉が分かること
です。
たとえばサイト内では、
「料金一覧」
という表現を使っていました。
しかしSearch Consoleを見ると、
「料金表」
という検索もかなり発生しています。
そこでサイト内の導線の一部も、
「料金一覧」
から、
「料金表」
へ変更しました。
変更としては小さいです。
でも、自分たちの言葉だけでサイトを作るのではなく、実際の検索語をUIにも反映するようにしました。
TOPページも「サイト名」より検索意図を前に出した
もうひとつ修正したのがTOPページです。
以前のH1は、
「ABCクッキング攻略ノート」
でした。
サイト名としては正しいです。
ただ、検索するユーザーが知りたいのはサイト名ではありません。
ABCクッキング攻略ノートのTOPでは、主に現在のキャンペーンを比較しています。
Search Consoleでも、
「abcクッキング キャンペーン」
という検索は、
- 表示回数:139回
- クリック:5回
- 平均掲載順位:5.8位
まで来ていました。
そこでTOPのH1を、
「ABCクッキングの今月のキャンペーン」
へ変更しました。
タイトルも、
「今月のキャンペーン攻略」
から、
「ABCクッキングの今月のキャンペーン|新規・追加・紹介を比較」
へ変更しています。
検索している人に、
「このページに答えがありそう」
と分かる表現を優先しました。
ページの中も検索目的ごとに分けた
タイトルだけ変えても、中身が探しにくければ意味がありません。
そこでTOPページには、
- 新規入会向け
- 既存会員・追加契約向け
- 紹介キャンペーン
- 過去キャンペーン
- 今入会するべきか
という目的別の導線も追加しました。
「ABCクッキング キャンペーン」
と検索する人でも、
知りたい内容は同じではありません。
新規入会したい人と、すでに通っていて追加契約したい人では見るべきキャンペーンが違います。
検索語から流入した後に、
自分に関係する場所へすぐ移動できること
まで含めて改善しました。
既存記事も「実際に検索されている疑問」へ寄せた
Search Consoleを見て改善したのはTOPだけではありません。
既存の記事も見直しました。
たとえば途中解約の記事は、
以前、
「ABCクッキングの解約シミュレーター」
というタイトルでした。
これを、
「ABCクッキングを途中解約するといくら返金される?計算方法と手数料」
へ変更しました。
ページの中にも、
「途中解約するといくら返金される?」
という見出しを置き、
解約返金シミュレーターへ直接移動できるリンクを追加しています。
単に「解約」というテーマを扱うのではなく、
検索している人が最終的に知りたい答え
をページの前半に出すようにしました。
Git上でも、このSearch Consoleの実績に沿った変更として、TOPのtitle・H1・目的別リンクや既存解約記事のタイトル・導線をまとめて修正しています。
新記事より既存記事を直した方がいいケースがある
今回Search Consoleを見ていて、一番考え方が変わったのがここです。
新しい記事は、公開してもGoogleに評価されるか分かりません。
一方、
- すでに表示されている
- ある程度順位も付いている
- 検索需要もある
ページは、
Googleから「この検索と多少関係がある」と判断されている
状態です。
そこに、
- タイトル改善
- 検索意図への回答追加
- H1・見出し整理
- 内部リンク改善
- ページ内導線改善
を加える方が、何もないテーマへ新記事を書くより優先度が高い場合があります。
「表示回数が多い順」だけでも決めない
ただし、表示回数が多ければ何でも直す、というルールにもしていません。
今回見るようにしたのは主に、
表示回数・クリック・CTR・平均掲載順位
の組み合わせです。
たとえば、
「表示10回・順位50位」
なら、ページ自体がまだ十分評価されていない可能性があります。
一方、
「表示1,000回・順位9位・CTR0.2%」
なら、
かなり検索結果へ出ているのにクリックされていません。
この方が、
今直す理由が明確
です。
Search Consoleは「結果を見るもの」ではなく「次にやることを決めるもの」だった
以前はSearch Consoleというと、
「何クリックされた」
「何位になった」
を見るためのツールという感覚が強くありました。
でも実際に運営で使ってみると、一番便利だったのは、
次に何を改善するか決められること
でした。
今回なら、
料金ページは、
「検索需要があるか?」
を推測する必要がありません。
すでに1,000回以上表示されています。
キャンペーンについても同じです。
実際に検索され、ある程度の順位も付いています。
だから、
「このテーマの記事を書くべきかな?」
ではなく、
「すでに検索されているこのページをどう良くするか」
から考えられます。
これは、闇雲に記事を増やすよりかなり判断しやすく感じました。
改善した直後なので、成果はまだ書かない
今回の変更について、
「CTRが○倍になりました」
「順位が○位上がりました」
とは、まだ書けません。
Search Consoleを分析して改善した直後だからです。
ここで改善前後の数字を無理に作ると、せっかく実データを使った記事なのに意味がありません。
そのため今回は、
Search Consoleで課題を発見し、実際にどこを変更したか
までを記録しています。
今後データが十分にたまったら、
- 表示回数
- CTR
- 平均掲載順位
- クリック数
がどう変化したかを、同じページについて比較する予定です。
うまくいかなかった場合も、そのまま記録します。
SEO改善で「なんとなく」を減らせた
今回の一番大きな変化は、SEO施策そのものより、
改善の理由を説明できるようになったこと
でした。
「SEOに良さそうだからタイトルを変えた」
ではなく、
「表示回数が1,000回以上あり、順位も10位前後なのにCTRが0.2%だったから改善した」
と言えます。
もちろん、Search Consoleの数字だけで正解が分かるわけではありません。
それでも、
- なぜこのページなのか
- なぜ今直すのか
- どの検索意図に合わせるのか
を決める材料にはなります。
ABCクッキング攻略ノートでは今後も、
新しい記事を増やすだけではなく、検索結果に出始めている既存ページを実データから改善する
という運用を続けていく予定です。
そして、その改善が本当に効いたのかもSearch Consoleで確認していきます。
